インカ帝国時代の首都であったクスコの夕暮れは、風呂敷を背負った農婦が
家路を急ぐ光景に出くわすものだ。

さあ−音楽を聞きましょう。
そうめんの詩
ペルー民謡
亜米利加民謡
クスコの夕暮れ 雑木の掛け橋
 《アンデスに掛ける橋》

村の娘が嫁ぐとき
必ず通る小さな丸太の橋
知らずして娘らが足を止め
水に映る我が身を眺め
遊んだ遠いあの日
何時か涙がせせらぎに落ちる。


急かされて歩く足どり重く
母がこの橋を渡り終えたら  
振り向くなと言った涙の声は
何時か耳を抜け山々にこだまする。
母に背負られ渡った幼い日
今度この橋をきっとあの人と渡る
彼のもとへ続く道も遠くても疲れない
何時かこの道も二人で歩く

                          
嫁ぐ日必ず渡たり立ちすくむ村の丸太の橋
娘は涙と一緒に流すのである。
水の絶えない村はずれの雑木の掛け橋

アンデス・メロディ詩作人  放浪木牧人
空中都市マチュピチュ
             風(ビエンスト)の演奏会
 アンデスの丘に立ち、我が切なる願いを地上の神であるコンドルに託すれば思いは
天に広がる天の川へと通じる。「フォルクローレ」という言葉は、英語の“folklore”すな
わち「民俗伝承」がそのままスペイン語に取り込まれたもの。アンデス地方の雄大な山
と大地の狭間で生まれ、人々の暮らしの中ではぐくまれ、アンデスの民の喜怒哀楽が
秘められている。インカ帝国以前より引き継がれた風(ビエンスト)といわれる民族音楽
の演奏会は、心を捉えて止まない。高山病に耐えてインカ帝国の首都のクスコの演奏
会を覗くと演奏者にオカリナやケーナを田中健さんに教えたという先生と会えた。
           
ペルー民謡「El condor pasa」コンドルは飛んで行く

I'd rather be a sparrow than a snail, 
わたくしは、カタツムリよりも雀になりたい 
Yes I Would,  If I could,  I surely would...hmm,
そうさ  できることなら  そのようになりたい。

I'd rather be a hammer than a nail,
わたくしは、釘によりハンマーに成りたい。
Yes I Would,  If I could,  I surely would...hmm,
そうさ できることなら そのようになりたい

Away, I'd rather sail away, 
遠くへ、わたくしは、船出をしたい。
Like a swan that's here and gone...
この地を訪れては、飛び立つ白鳥のように
A man gets tired up to the ground,  
He gives the world its saddest sound,  Its saddest sound...hmm,
人は大地に縛られ続けながら、悲しい叫びを世界に届けようとする。

I'd rather be a forest than a street,
歩く道より森に成りたい。
Yes I Would,  If I could,  I surely would...hmm
そうさ、できることなら、そのように成りたい。

I'd rather feel the earth beneath my feet,
わたくしの足の底で大地を感じていたい。
Yes I Would,  If I could,  I surely would...hmm
そうさ、できるなら、草原の輝きにのように、今の自分を大空に飛びかわせたい。